2023/5/15
新NISA制度を解説!長期投資がなぜ合理的なのか?
株式会社IFALeading
加藤 映美
2023/7/28
富裕層にとって有効な新NISA活用法
株式会社青山フィナンシャルサービス
大垣 和美
目次
2024年に新制度が開始されたNISA。これから投資を始めたい初心者にとって魅力的な制度となっています。
NISAを始めるにあたっては、その仕組みをしっかりと理解することが重要です。そこで本記事では、初心者が押さえておくべきNISAの基礎知識をわかりやすく解説します。
2014年1月にスタートした税制優遇の設けられた投資制度です。2024年1月より従来の制度から大きく改良され、非課税となる投資枠が拡大、さらには制度の恒久化が図られた点が大きな特徴となっています。
NISAは、従来の制度が改正され、「つみたて投資枠」「成長投資枠」といった2つの投資枠が設けられています。
出典:金融庁ウェブサイト
「つみたて投資枠」は、旧制度のつみたてNISAと同様に、長期的な資産形成を目的とした積立型の投資に適しています。年間120万円まで投資が可能で、最大1,800万円まで非課税となっています。
次に、「成長投資枠」は、旧制度の一般NISAと同様に、上場株式や投資信託などを自由に選んで投資することができます。年間240万円まで投資が可能で、最大1,200万円まで(つみたて投資枠と併用して1人あたり最大1,800万円まで)非課税となっています。
新しいNISAでは、これら2つの枠を併用することができるため、個々の投資目標やリスク許容度に応じた柔軟な資産運用が可能です。
NISAには、初心者でも利用しやすい魅力的なポイントがいくつかあります。
まず、投資で得た利益や配当が非課税となる点です。通常、約20%の税金がかかりますが、NISAを利用することで、この負担が免除されます。そのため、資産を効率的に増やすことができます。
さらに、上記で説明したつみたて投資枠と成長投資枠を組み合わせて使えるため、個々の投資スタイルに合わせた柔軟な運用が可能です。例えば、リスクを抑えてコツコツと資産を増やしたい場合は、つみたて投資枠を中心に利用し、成長性のある銘柄にチャレンジしたい場合は、成長投資枠を活用することができます。
また、少額からの投資が可能であり、初心者や投資経験の浅い方でも無理なく資産運用を始めることが可能です。
NISAを始めるためには、まず証券会社や銀行などでNISA口座を開設する必要があります。特にネット証券では手続きが簡単で、初心者にもおすすめです。
18歳以上で、日本国内に住んでいるなら誰でも口座開設することができます。ただし、1人1口座のみで、口座開設後に税務署で二重口座ではないか確認されます。
以下は、一般的なインターネット証券会社でのNISA口座開設の手順です。
①証券会社の選定
信頼できるインターネット証券会社を選びます。手数料や取扱商品、サポート体制などを比較して、自分に合った会社を見つけましょう。
②口座開設の申し込み
証券会社のウェブサイトから口座開設を申し込みます。申し込みフォームに、氏名、住所、生年月日などの基本情報を入力します。
③本人確認書類の提出
マイナンバーカードや運転免許証など、本人確認書類を提出します。オンラインでの提出が可能な場合が多く、手続きは非常にスムーズです。
④口座開設完了の通知
口座開設が完了すると、証券会社からメールや郵送で通知が届きます。この段階で、NISA口座の利用が可能になります。
⑤初回入金と投資開始
口座に資金を入金し、つみたて投資枠や成長投資枠での投資を開始します。証券会社の取引画面から、好きな商品を選んで投資を始めましょう。
NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠を活用して、さまざまな商品を購入することができます。
つみたて投資枠の投資対象は、長期的な積立や分散投資に適した投資信託に特化しており、金融庁が指定した基準を満たした商品のみが対象です。一方、成長投資枠では、国内外の株式や幅広い種類の投資信託が購入可能で、成長性を狙った積極的な資産運用が行えます。
つみたて投資枠は、旧制度のつみたてNISAと同じ商品が対象となっています。金融庁が指定した基準をクリアした商品に限定されているため、初心者でも無理なく投資を始めることができます。
つみたて投資枠で購入できる商品は、長期の積立や分散投資に向いている投資信託が用意されています。市場の変動に左右されにくい安定的な運用を目指しています。
成長投資枠は、国内外の株式や投資信託など、幅広い商品が購入可能です。対象となる商品は、高いリターンを狙うことができるものも多くあり、投資の自由度が高いことが特徴です。
旧制度の一般NISAを引き継いだ枠となっており、上場株式のほか、ETF(上場投資信託)や不動産信託(REIT)などが購入可能です。
ただし、すべての株式が対象になるわけではなく、整理銘柄や監理銘柄は除外されています。また、投資信託やETFについては、信託期間が20年未満のもの、毎月分配型やデリバティブ取引を活用した高リスク商品は対象外となっています。
NISA(少額投資非課税制度)は、投資の利益に対して非課税となるメリットがあり、投資初心者にも人気の高い制度です。しかし、制度の改定や変更点も多く、利用者の間でさまざまな疑問が生じることがあります。
ここでは、よくある質問について解説し、運用を続ける上で知っておきたいポイントをお伝えします。
旧制度のつみたてNISA・一般NISAを既に保有している場合、特に手続きすることなく、そのまま運用を続けることが可能です。それぞれ、NISA口座とは別枠として扱われるため、保有している商品を売却する必要はありません。
つみたてNISAの非課税期間は最大20年間、一般NISAは5年であり、その期間中は引き続き非課税での運用が可能です。
旧制度のつみたてNISA・一般NISAを保有している場合、金融機関の変更は必要ありません。現在利用している金融機関で、そのまま運用を続けることができ、自動的にNISA口座に移行されます。
もし金融機関を変更したい場合には、保有している金融機関で廃止手続きを行い、新しい金融機関において口座開設の手続きが必要になります。
つみたてNISAの非課税期間は20年間、一般NISAでの非課税期間は5年間と定められています。この非課税期間が終了した場合、つみたてNISA・一般NISAはNISA口座とは別枠で運用しているため、移管(ロールオーバー)することはできません。
そのため引き続き非課税枠で運用したいと考えているのであれば、NISA口座を利用して新たに商品を購入する必要があります。
本記事では、投資初心者に向けて『NISA』について詳しくお伝えしました。NISAは2024年に制度が大きく改良され、投資初心者でも無理なく資産運用が始められる魅力的な制度です。特に、つみたて投資枠と成長投資枠を活用することで、自分の投資スタイルに合った柔軟な資産運用が可能になります。
NISAの魅力を最大限に活用するためには、基本的な仕組みを理解し、正しい手順で口座を開設することが重要です。また、リスクを管理しながら分散投資を行い、長期的な視点で資産形成を進めることが資産運用のポイントとなります。
これからNISAを始めたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にしながら、自分に合った投資計画を立ててみてください。
【著者】
楽天証券株式会社
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コラム編集チーム
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