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新NISA制度と親和性が高い3つのポイントー分散編ー

新NISA制度をきっかけに、運用を始めた方や運用の見直しを考えている方も少なくないと思います。
当記事では、新NISAと親和性が高く、自身のポートフォリオの基盤作りをする上で、重要な3つのポイントである「長期・国際・分散投資」について解説します。

最後の記事は、重要なポイント3つ目の「分散」投資について解説します。ここでいう「分散」とはリスクのことを表します。

分散がポイントとなる理由は①リスクを制御することが複利効果を享受する上で重要である、②リスクを想定することで落ち着いて投資を続けられることの2点にあります。

リスクを制御することが複利効果を享受する上で重要

注:期待リターン5%、運用期間10年を想定。リスク水準を変化させ50万回の運用シミュレーションを実施。当シミュレーションは、金融工学の理論(現代ポートフォリ理論等)を活用して一定の仮定(運用結果は対数正規分布に従うといった仮定など)のもとに試算したものであり、その正確性、完全性や将来の運用成果を保証するものではない
出所:当社作成

運用を実行する際に、将来に期待されるリターンに目が移りがちですが、最も重要なのはリスクに見合ったリターンを得ることです。リスクをコントロールせずに投資を行うと、損をする可能性が高まります。
図は、投資期間を10年間、期待リターンが5%の資産をリスクを変えながら、それぞれ50万回のシミュレーションを実施した結果を並べたものです。
横軸が当初「1」だった元本がいくらになったのかを表し、縦軸にはシミュレーションの結果が何回発生したのかを示しています。
結果を確認すると、リスクが高くなれば高くなるほど、最も高い発生回数を示す山の頂上が元本の1を割り、左にずれていくことがわかります。
つまり、同じ期待リターンの場合、リスクが高くなれば高くなるほどリターンが蝕まれ、元本を割る可能性が高いと言えます。
リスクを制御することが複利効果を享受するためには重要なのです。

落ち着いて投資を続けるために下方リスクに注意する必要があります

注:データは週次で直近値は23年12月1日。米国債は、Bloomberg US Treasury Index。全て配当込み落率をもとに算出
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

一般的に金融におけるリスクとは、資産の値のブレのことを指すことが多く、
リスクを考慮する際にはこのブレがなるべく小さくなるような運用を目指すことを表すことが多いですが、もう一歩踏み込んで、ドローダウン(保有資産の下落率)にも着目しましょう。
その投資対象がどれくらいの下げ幅となる可能性を考えることはとても大事です。

例えば、NASDAQ総合指数は、過去大幅に上昇した反面、その下落幅もとても大きかったことが図からわかります。ITバブル崩壊時には、8割近い下落を記録しています。
このような急激な下落局面で、将来に期待し投資を続けるには中々の忍耐が必要になるでしょう。運用資産に対してどれくらいの下落を許容できるかをあらかじめイメージしておくことにより、相場から撤退せず、運用を続けることができるでしょう。

まとめ

では「長期・国際・分散」投資についてのポイントを再度整理したいと思います。

1.「長期」
長期投資を行えば、投資タイミングで失敗するリスクを緩和し、収益率の安定が期待できる
暴落局面が来ても粘り強く長期で投資をすることが大事
市場の急反発は暴落局面後に訪れることが多い

2.「国際」
金融市場が荒れている局面でも全ての資産が下がる可能性は低い
幅広い資産に投資することが安定的なパフォーマンスに繋がる
異なる値動きをする傾向がある資産を組み合わせることがカギ

3.「分散」
リスクを制御することが複利効果を享受する上で重要
リスク管理を怠るとリスクはリターンを蝕む傾向がある
落ち着いて投資を続けるためには下方リスクに注意

上記の3つのポイントをしっかり理解し、ぜひ投資の参考にしてください。

全編をご覧になりたい方は、ぜひこちらの動画からご覧ください。
https://youtu.be/U7omPbpEOu0

加藤 映美

株式会社IFA Leading
エグゼクティブディレクター 加藤 映美

2017年にSMBC日興証券本店に入社。個人・法人向け資産運用コンサルティング業務に従事する。本質的な運用提案をしたいという想いと自身のスキルアップのため、2019年にIFAとして独立。資産運用のみならず、法人保険や不動産などのソリューションも提供している。またセミナー講師も経験。2022年にIFALeadingの創業に参画。

株式会社IFA Leading
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第959号
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2丁目8番9号 ディフェンスファースト2階

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