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COLUMN コラム

新NISA制度と親和性が高い3つのポイントー国際編ー

新NISA制度をきっかけに、運用を始めた方や運用の見直しを考えている方も少なくないと思います。
当記事では、新NISAと親和性が高く、自身のポートフォリオの基盤作りをする上で、重要な3つのポイントである「長期・国際・分散投資」について解説します。

今回の記事は、前回の「長期」に続く重要なポイント2つ目の「国際」投資について解説します。

グローバル(国際的)に幅広い資産に投資をすべきであると言うことは、よく耳にするかと思いますが、なぜグローバルに投資をすることが重要なのでしょうか?その理由は①幅広い資産を持つことが安定的なパフォーマンスに繋がること、②異なる値動きをする傾向のある資産を組み合わせることが、資産全体のリスクを低下させることができることの2点にあります。

グローバルに幅広い資産をもつことが安定的なパフォーマンスに繋がる

注:2023年は11月末値。国内株式はTOPIX、外国株式は、MSCI KOKUSAI Index、外国債券はMSCI KOKUSAI Index (World ex Japan)、国内債券はS&P Japan Corporate Bond Index Total Return、日本REITは東証REIT指数、外国REITはS&P Global Ex Japan REIT Index、金はLBMA Gold Price Index。全て円建ての配当込み騰落率
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

図表を見ると、過去10年間の主要資産の騰落率は、年によって異なり、金融市場が荒れている局面でも全ての資産が下落するわけではありません。
例えば、2022年は株式市場と債券市場が同時に下落するような局面では金の価格は上昇しています。

その点に鑑みれば、グローバルに幅広い資産をもつことは、安定的なパフォーマンスに繋がる可能性があると言えるでしょう。

異なる値動きをする傾向がある資産を組み合わせることがカギ

注1:分析期間は2002年〜2023年12月1日の日次騰落率
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

注2:分析期間は2002年〜2023年12月1日の日次騰落率。米国債は、Bloomberg US Treasury Index
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

幅広く資産を保有することが重要と先述しましたが、似たような値動きをする資産を複数保有することは分散投資の効果が低減してしまう可能性があります。そのため、異なる値動きをする傾向がある資産を組み合わせることが重要です。

図は、米国株式市場の代表的な株価指数であるS&P500とNASDAQの騰落率の関係性を並べたものです。2つの資産にはかなり強い正の関係性がみられます。

つまり、S&P500が上昇した時は、NASDAQ総合指数も上昇する傾向があるということです。同じような値動きをする資産を2つにわけて投資をしても分散投資の効果は減ってしまいます。

一方で右の図はS&P500と米国債の関係性をみると、S&P500が下落した時は米国債が上昇し、
反対にS&P500が上昇した時は米国債が下落するなど、概ね逆の動きをしていることが確認できます。
このことは、2つの資産を組み合わせることによって保有資産全体のリスクを低減させる効果にできることを意味しています。
伝統的な国際分散投資が、株式と債券を組み入れているのはこうした異なる値動きをする傾向がある資産を組み合わせることで、分散効果が享受できるからです。

つまり国際投資で重要なのは、グローバルに幅広い資産を、そして値動きの違う資産を組み合わせることがポイントです。

次回の記事では、重要なポイント3つ目の「分散」について解説します。

全編をご覧になりたい方は、ぜひこちらの動画からご覧ください。
https://youtu.be/U7omPbpEOu0

加藤 映美

株式会社IFA Leading
エグゼクティブディレクター 加藤 映美

2017年にSMBC日興証券本店に入社。個人・法人向け資産運用コンサルティング業務に従事する。本質的な運用提案をしたいという想いと自身のスキルアップのため、2019年にIFAとして独立。資産運用のみならず、法人保険や不動産などのソリューションも提供している。またセミナー講師も経験。2022年にIFALeadingの創業に参画。

株式会社IFA Leading
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第959号
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2丁目8番9号 ディフェンスファースト2階

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