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新NISA制度と親和性が高い3つのポイントー長期編ー

新NISA制度をきっかけに、運用を始めた方や運用の見直しを考えている方も少なくないと思います。
当記事では、新NISAと親和性が高く、自身のポートフォリオの基盤作りをする上で、重要な3つのポイントである「長期・国際・分散投資」について解説します。

今回はまず、「長期」投資が重要な理由についてお伝えします。

長期投資がなぜ重要なのでしょうか?その大きな理由は、「長期投資は投資タイミングで失敗する可能性を緩和できる」ことにあります。

長期投資は投資タイミングの失敗リスクの緩和が期待できる

注:分析対象はS&P500で、分析期間は1928年〜2022年。各年の年次配当込み騰落率を使用
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

図表は米国株式市場の代表的な指数であるS&P500の投資期間別の騰落率を並べたものです。
横軸が投資期間、縦軸が当該期間の騰落率となっており、分析期間は1928年から2022年の約100年間です。投資期間が1年だったときの騰落率を確認すると、最小でマイナス47.1%、最大で52.3%となっており、1年という投資期間を想定した場合、投資を始めたタイミングによって大きく騰落率にブレが出たことがわかります。
一方で、投資期間を5年、10年と延ばしていくと、最小値と最大値の振れが徐々に小さくなることがわかります。

このことは、投資期間が長くなるほど、リターン(運用成果)が安定する可能性を示唆していると言えるでしょう。

暴落局面が来たとしても、粘り強く投資をし続けることが重要

注:分析期間は2000年初〜2023年12月4日。調整後りターンは、MSCIオールカントリー・ワールド指数の日次騰落率(配当込み)のうち上位10日を乗り除き、分析期間の平均値に置き換えて算出
出所:Bloombergのデータをもとに当社作成

暴落局面が来たとしても、粘り強く長期的な目線で投資をし続けることが重要です。
2020年のコロナ・ショックによる金融市場の動揺や2008年のリーマンショックなど、相場が急変した局面においても、リスク回避のために資産を売却することは得策ではありません。
理由は、市場の急反発は暴落の直後に起きる傾向があるからです。

2000年初を100とし、2023年12月4日まで、世界株で運用した場合の運用成果を上図の濃い青線で示しました。下の薄い青線は、分析期間中の上昇局面の上位10日間を除いた場合の投資成果を表しています。
暴落局面でもそのまま投資を続けた場合、運用成果は約3.6倍となった一方で、上昇局面上位10日間を除いた運用成果は、約1.9倍と大きく劣後していることがわかります。たった10日間を除いただけでも、大きなパフォーマンス格差に繋がっています。
ここで重要なのは反発局面を事前に予測することが困難なことです。

図表内の日付で確認できるように、急反発局面は暴落局面の後に訪れることが多いです。
そのため、暴落局面が来たとしても、粘り強く長期的な目線で投資をし続けることが重要になると言えます。
【参考:急反発上位2日の出来事】
① G7の金融当局が大量の資金供給を実施して金融危機の回避に全力を挙げる方針を発表
② 米国の景気対策法案や中国(武漢市)の封鎖解除への期待

全編をご覧になりたい方は、ぜひこちらの動画からご覧ください。
https://youtu.be/U7omPbpEOu0

加藤 映美

株式会社IFA Leading
エグゼクティブディレクター 加藤 映美

2017年にSMBC日興証券本店に入社。個人・法人向け資産運用コンサルティング業務に従事する。本質的な運用提案をしたいという想いと自身のスキルアップのため、2019年にIFAとして独立。資産運用のみならず、法人保険や不動産などのソリューションも提供している。またセミナー講師も経験。 2022年にIFALeadingの創業に参画。

株式会社IFA Leading
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第959号
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2丁目8番9号 ディフェンスファースト2階

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