COLUMN コラム

幸せを探すお手伝い

不幸な富裕層がたくさんいることを知る

プライベートバンカーは私の天職である。
大学時代から、人と長くお付き合いできる仕事に憧れ、りそな銀行、シティバンク、UBS、クレディ・スイスで、20年以上プライベートバンカーとして働いてきた。
その間、多くの富裕層と出会うことになる。私はお客様のお金を増やすこと以外に、お客様がより良い人生を送れるために何が出来るかを追求してきた。
富裕層と深い付き合いになってくると、資産運用以外の相談を受けることが多くなる。
世間からみれば、富裕層は何の不自由もなく暮らしているように見える。とても眩しく見える。ところが幸せでない人がたくさんいる。むしろお金を持つことによって、幸せを見失っている人も3割ぐらいいるのではないだろうか。世間から見ると、十分に資産家であるのに、自身の資産額を他人と比較することで、自分で自分を苦しめている人もいる。お金や社会的地位を持つことが、かえって家族不和の原因となったり、金銭トラブル、事業承継及び相続問題などに発展したりする。
プライベートバンカーになって一番勉強になったのは、「お金は幸せになる要素の一つではあるが、お金は幸せを運んで来てくれない」ことである。
「じゃ、自分も生き方を変えよう!」と約3年前にクレディ・スイスの西日本地域の営業責任者を引退した。

社会還元のために作ったIFA事業

私は金融機関で働きながら、2008年からNPOの一員として海外の社会貢献活動に参加してきた。当時から富裕層に対して、社会貢献活動をすることによって幸せを感じてほしいと言い続けてきた。心が満たされない富裕層ほど、自身の幸せを見つける良い機会だと思っている。
金融機関を辞めてからは、社会をより良くしたい人と一緒にいる時間を大切にしている。
お金を増やしたいだけの富裕層とのお付き合いは控えている。
IFAとして金融商品を販売しているが、私は無給である。つまりプライベートバンカー業を無給でしている。そして法人で稼いだ利益を社会に還元している。お客様から頂戴する手数料を、お客様の意向に沿った形で社会に還元する。この還元方法をお客様と一緒に考えたり、作ったりするのが楽しい。
私自身の生活は、企業から顧問料をいただきながら地味に暮らしている。
私はIFA法人を立ち上げるに際し、株式会社ではなく一般社団法人として設立し、財務局から認可をもらった。一般社団法人でIFA業務をするのは、日本で初めてである。楽天証券が弊社の認可手続きをしてくれた。時間をかけて財務局と粘り強く交渉してくれた。財務局としても、私のやりたいことが不思議だったのだろう。

社名の由来であるソーシャルビジネスという言葉は、社会問題を解決するビジネスを意味し、グラミン銀行創設者でノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス氏が名付けた。

私が一般社団法人にこだわったのは、法人を設立した私に利益を帰属させないようにするためである。IFA業務で得た利益から法人税を支払い、残った内部留保を社会還元に使う。この法人が決算後に利益計上できるかは、私も分からない。あくまで自然体である。
一般的に「経済的利益」と「社会的利益」が比較されると、人は「経済的利益」を優先する。私はあえてプライベートバンカー業をしながら、「社会的利益」を優先したいのである。
「そんなことをして、何が面白いの?」と聞かれる。
私は「社会に“温かいお金”と“想い”を循環させることが楽しい」と答える。
何より社会をより良くしたい富裕層と一緒に活動するのは、とても心地がいい。
漂う空気感がすがすがしい。私の周りには同じ空気感のある人がたくさん集まっている。

満足のいく社会貢献活動を見つけるには時間がかかる

社会をより良くしたい富裕層は、自身の資産は十分にあるため、お金をいかに有効に使おうかと思案している。
私は、こうした人たちが、どのような社会との関り方をすれば幸せを感じるだろうかと考え、関心が高いと思われるNPOを紹介したり、一緒に社会貢献活動を作ったりしている。

社会貢献活動に関心ある人も、スタート段階では半信半疑である。社会と真摯に向き合う多くのNPOと出会い、彼らから社会問題を教えてもらいながら、自分の関心ある分野を見つけていく。少しずつ寄付活動を始めながら、自分のお金が“温かいお金”として社会に循環していくことを実感する。
もちろん自分に適した活動を見つけるのは簡単ではない。途中で方向転換したり、NPOとの関り方を変えたりする。自分で財団法人を作ろうか、若しくは基金(冠基金、マイ基金)を作ろうか、遺贈にしようかと悩んだりする。紆余曲折を経て、自分が心落ち着く社会貢献活動を見つける。幸せへの階段を一歩一歩登るためには、遠回りが必要である。
私はその道のりを並走する。3年、5年、10年、それ以上、ずっと並走していく。
私は、社会をより良くしたい人の“温かいお金”と“想い”が循環する様子を間近で見続ける。プライベートバンカーと社会活動家を両立し、富裕層の幸せを探すお手伝いをする。
私にとっては、お金に代えがたい幸せな時間である。

大阪大学経済学部卒業後、大和銀行(現りそな銀行)、シティバンク、日本不動産研究所、
UBS、クレディ・スイスに勤務。不動産鑑定士
2008年よりNPO法人のメンバーとして東南アジア地域の社会貢献活動に参画。
2012年よりグラミン銀行創設者でノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ヌユス博士と自動車整備士養成学校をバングラデシュにて運営。
日本アントレプレナー大賞におけるソーシャルビジネス部門を創設(社会起業家の支援)。
複数の財団・社団法人の理事、アドバイザー。
EYストラテジーアンドコンサルティング株式会社の顧問(シニアフェロー)。

【Trusted By】
ムハマド・ユヌス様(グラミン銀行創設者 ノーベル平和賞受賞者)
公益財団法人 千本財団 (KDDI、ワイモバイル創業者 千本様)
一般社団法人 明日へのチカラ(ロート製薬創業家 山田様)
一般財団法人本願寺文化興隆財団(親鸞聖人25代目、平成上皇の従兄弟、大谷法主)
一般財団法人 チャイルドライフサポートとくしま(大塚製薬創業家 大塚様)
NPO法人SK Dream Japan(オートバックス創業家 住野様)
公益財団法人 東京コミュニティー財団 ほか

一般社団法人ソーシャルビジネスバンク
金融商品仲介業者 近畿財務局長(金仲)第442号
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中6-9 神戸ファッションマート8階 8w-02

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