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これからはゴールベース資産管理は当たり前の時代に
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2023/6/5
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5バリューアセット株式会社
山村 浩之
目次
資産運用を成功させるためには、リスク管理が極めて重要です。多くの投資家は、株式や投資信託といった金融商品に挑戦しますが、適切なリスク管理ができないと、相場の変動によって大きな損失を抱えることもあります。特に、人気の投資商品だからといって必ずしも安全とは限らず、その選択により運用がうまくいかないケースも少なくありません。
本記事では、私が証券営業時代からファイナンシャルアドバイザー(IFA)として活動してきた経験を通じて学んだ「リスク管理の重要性」について解説します。資産運用を成功に導くために必要な考え方や、リスクを適切に管理するための方法を具体的にお伝えしていきます。読者の皆様が、安心して資産運用に取り組めるような一助となることを願っています。
私は2016年7月にファイナンシャルアドバイザー(IFA)としての活動を始めましたが、それ以前は証券会社で働いていました。2008年に新卒で証券会社に入社してから、証券業界でのキャリアを積んできました。
入社してすぐにリーマンショックが起こり、その後も東日本大震災やギリシャショックといった大きな出来事が続き、私の証券営業時代は非常に厳しい時期でした。さらに、IFAに転身する直前にはイギリスのEU離脱(ブレグジット)によって日経平均株価が15,000円を割り込むなど、IFAとしての船出は相当厳しいものとなりました。
証券会社に勤めていた時は、どのような相場状況でもお客様に株式や投資信託の購入を提案しました。もちろん相場が良い時には利益を期待できるかもしれませんが、逆に悪化するとお客様に大きな損失をもたらすこともあります。当時私たちは、短期間で利益を出すことを求められ、そのためにリスクの高い運用を提案することが多かったのです。結果として全てマイナスとなり、お客様によっては取り返しのつかないような損失を抱えることもありました。
IFAとして独立した今、私が最も重視しているのは「リスク管理」です。利益を追求するだけでなく、相場の状況に応じてリスクをコントロールすることを常に意識しています。リスクを管理しながら、長期的な視点で資産運用をサポートすることが私の役割だと考えています。
私がIFAになってから、投資家の方々がご自身で運用を始めたものの、うまくいかずに相談を受けることが増えています。そうした相談を通じて、運用内容を伺うと、リスクの高い商品に集中投資しているケースが多いことに気づきます。
一般的に、投資信託での運用では、株式や債券などにバランスよく分散投資することが推奨されています。しかし、投資信託と一口に言っても、楽天証券だけでも約2,600本(2023年3月時点)もの選択肢があります。これだけの数の中から、一般の投資家が自分に最適なものを選ぶのは非常に難しいと感じます。
多くの投資家は、投資信託買付ランキングの上位にある銘柄や、インターネットで話題になっている銘柄を選ぶ傾向にあります。しかし、こうした人気商品が必ずしも安全な投資先とは限りません。人気があるために既に価格が高騰していたり、内容が複雑で大きなリスクを抱えていたりすることがあるのです。その結果、購入した直後に価格が急落し、焦って売却して損失を出してしまうケースも少なくありません。
ファイナンシャルアドバイザーとして、最も重要なことは「取り返しのつかない損失を防ぐこと」です。リスクの高い商品に投資をする際は、投資金額を抑える、あるいは相場が不安定な時には無理に投資をしないといったリスク管理が不可欠です。適切なリスク管理ができていれば、たとえ株価が大幅に下落する局面でも、冷静に対処法を判断することが可能になります。
冷静な投資判断を行うためにも、リスク管理を徹底することが大切です。そして、そのためにはファイナンシャルアドバイザーの存在が不可欠だと感じています。ファイナンシャルアドバイザーは、投資家の資産を守り、長期的な視点での資産形成をサポートする役割を担っています。リスクを正しく理解し、適切に管理することで、投資家が安心して資産運用を続けることができるのです。
資産運用を成功に導くためには、リスク管理が重要な要素になります。証券営業時代の経験から、リスクを十分に考慮せずに運用することの危険性を痛感してきました。特に、短期的な利益を追求するだけではなく、長期的な視点で冷静にリスクを管理することが必要です。
投資信託などの人気商品に安易に投資することは、一見簡単に思えるかもしれませんが、相場の変動に翻弄されることが多くあります。ファイナンシャルアドバイザーの役割は、そうしたリスクの高い状況を回避し、資産を守るための冷静な判断をサポートすることです。適切なリスク管理を行えば、相場の悪化時にも冷静に対応し、長期的な資産形成に繋がります。
投資をする際には、リスクをしっかりと理解し、管理することが不可欠です。そして、そのためには信頼できるファイナンシャルアドバイザーの存在が大きな助けになるでしょう。長期的に安定した資産運用を目指すために、リスクをコントロールしながら、しっかりと計画を立てることが大切です。
【著者】
株式会社ブルクアセット
代表取締役 居城 佑治
大学卒業後、東証一部(当時)上場の証券会社へ入社。8年間で1000人以上の顧客への資産コンサルティングを経験し、その手腕を評価され4期連続で社内表彰を受ける。しかし、真にお客様の資産運用の力になりたいと思い証券会社を退社してIFAという道を選ぶ。
2年間1人のIFAとして活動した後、2018年に株式会社ブルクアセットを設立。
現在はIFAとして全国で幅広い顧客の支持を受け活動中。
株式会社ブルクアセット
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第837号
〒430-0933 静岡県浜松市中区鍛冶町319-28
遠鉄鍛冶町ビル5F