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2023/10/06
新NISAで賢い投資!つみたて・成長投資枠活用法とコア・サテライト戦略
株式会社 Japan Asset Management
盛永 裕介
目次
2024年からスタートした新しいNISA制度。それまでのつみたてNISAは「つみたて投資枠」という形に変更されました。この制度改正により、これまで以上に非課税で資産を形成するチャンスが広がっています。
とはいえ、「新制度ってどう変わったの?」「つみたて投資枠をどう使えばいいの?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、NISA制度における「つみたて投資枠」について、初心者の方にもわかりやすく解説します。以下のポイントを中心にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
2024年からスタートした現在のNISA制度は、これまでの「つみたてNISA」と「一般NISA」を統一し、非課税制度を大幅に見直した点が大きな特徴です。新制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠が用意され、それぞれの目的に応じた資産運用が可能になっています。
ここでは、まずNISAの基本的な仕組みや、改正前後での違い、そしてつみたて投資枠の特徴について詳しく解説していきます。
NISA(ニーサ)とは、個人投資家が少額から始められる非課税制度のことを指します。日本政府が資産形成を促進するために導入したこの制度では、投資で得た利益が非課税になるという大きなメリットがあります。
従来のNISA制度では、「一般NISA」や「つみたてNISA」といった異なる目的や利用対象者に応じた制度が運用されていました。しかし、2024年に行われた税制改正により、これらは統一され、より使いやすい現在のNISA制度がスタートしました。
新制度の最大の特徴は、非課税投資枠の拡充と2つの投資枠(つみたて投資枠・成長投資枠)の設定です。この仕組みにより、長期的な資産形成を目指す方も、短期的な運用益を狙う方も、自分に合った投資スタイルで制度を活用できるようになりました。
つみたて投資枠は、2024年から始まった現行NISA制度の一部として設けられた、長期投資に特化した非課税枠です。この枠は、特に投資初心者や少額からコツコツ資産形成を目指す方に向けて設計されています。従来のつみたてNISAを引き継ぎながら、より柔軟で利用しやすい制度となっています。
つみたて投資枠の特徴には、「非課税投資枠の拡充」と「非課税保有期間の無制限化」「つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能」などが挙げられます。
年間投資枠は40万円から120万円までとなり、従来よりも投資可能額が大幅に増加しました。これにより、長期的な資産形成の効果がさらに期待できます。
また、非課税保有期間の「無期限化」が挙げられます。従来は非課税保有期間が20年間に制限されていましたが、現制度では非課税保有期間が無期限となり、より長期的な資産運用を目指せるようになりました。
さらに、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になったことも大きな特徴であると言えます。それまでの「つみたてNISA」「一般NISA」では、どちらかを選択する必要がありました。
現行NISA制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税投資枠が用意されています。それぞれの投資枠には異なる目的や特徴があり、自分に合った資産運用スタイルを選ぶことが重要です。
まず、「つみたて投資枠」は長期的な資産形成を目的としており、一方、「成長投資枠」は、より積極的に運用益を狙いたい中級者以上の投資家を想定して設計されています。
具体的な違いとして、対象商品が挙げられます。つみたて投資枠では、低コストで分散投資が可能な投資信託が中心ですが、成長投資枠では、それに加えて個別株やREIT(不動産投資信託)、外国株式も対象となります。これにより、成長投資枠では、リスクを取りながらも高いリターンを目指した運用が可能になります。
また、年間投資枠の金額にも違いがあります。つみたて投資枠では年間120万円が上限ですが、成長投資枠では年間240万円まで投資が可能です。さらに、この2つの枠を合わせた年間合計の非課税投資枠は360万円となり、資産運用により多くの選択肢が広がりました。
これらの違いを踏まえると、つみたて投資枠はリスクを抑えて長期的に安定した運用を目指したい方に向いており、成長投資枠は積極的にリターンを狙いたい方に適していると言えるでしょう。
つみたて投資枠を「実際にどうやって始めればいいの?」「何から手をつければ良いのかわからない」という方も少なくないでしょう。つみたて投資枠を効果的に活用するためには、口座開設から投資商品の選び方まで、基本的な流れをしっかり理解することが大切です。
ここでは、つみたて投資枠を始めるための具体的な手順や、投資信託商品の選び方、そして長期投資において注意しておきたいポイントについて詳しく解説していきます。
つみたて投資枠を活用するには、まずNISA口座を開設する必要があります。以下では、口座開設の基本的な流れと注意点について解説します。
①金融機関を選ぶ
NISA口座を開設できる金融機関は、銀行や証券会社、ネット証券など多岐にわたります。その中でも、投資初心者にはネット証券がおすすめです。当社をはじめとするネット証券では、手数料が安く、使いやすいプラットフォームが提供されているため、多くの人に選ばれています。
②必要書類を準備する
NISA口座を開設する際には、いくつかの書類が必要です。主に以下のようなものを準備してください。
事前に書類を揃えておくことで、手続きがスムーズに進みます。
③口座開設の申請を行う
必要書類が揃ったら、選んだ金融機関でNISA口座の申請を行いましょう。現在では、ほとんどの金融機関がオンラインで申請手続きを完結できるため、スマートフォンやパソコンを利用して簡単に申し込むことができます。
④口座開設完了後に入金・投資を始める
口座開設が完了したら、次に必要なのは資金の入金です。入金後は、つみたて投資枠に対応した投資信託商品を選んで、実際の投資をスタートすることができます。初心者の方は、少額から無理のない範囲で始めるのがおすすめです。また、積立設定を活用することで、自動的に投資を継続できる仕組みを作ると良いでしょう。
つみたて投資枠では、国が定めた厳しい条件をクリアした長期投資に適している投資信託が主な対象となります。しかし、商品の数は豊富で、自分に合った商品を選ぶにはポイントを押さえることが重要です。ここでは、投資信託商品の選び方について具体的に解説します。
①分散投資が可能な商品を選ぶ
つみたて投資枠では、分散投資が基本となります。国内外の株式や債券、複数の業種や地域に投資する商品を選ぶことで、リスクを分散することが可能です。具体的には、「全世界株式」や「米国株式インデックス」といった広範囲に投資できる商品が人気です。分散投資は、一部の市場が不調でも他の市場がカバーする仕組みを作るために重要なポイントです。
②インデックス型を中心に選ぶ
投資信託には、運用方法として「インデックス型」と「アクティブ型」の2種類があります。インデックス型は、特定の指数(例:日経平均やS&P500)に連動する運用を行うもので、低コストかつ安定した運用が期待できます。一方、アクティブ型は指数を上回るリターンを目指して運用されるものですが、コストが高くなる傾向があります。つみたて投資枠では、コスト面や安定性を考慮し、インデックス型を選ぶのがおすすめです。
③自分のリスク許容度に合った商品を選ぶ
投資にはリスクが伴うため、自分がどの程度のリスクを取れるのかを考えることが重要です。例えば、リスクを抑えたい場合は、債券比率が高い商品やバランス型の商品を選ぶと良いでしょう。一方で、リターンを重視したい場合は、株式100%のインデックスファンドが適しています。
つみたて投資枠を活用する際、長期投資を基本とした運用が推奨されます。長期的な視点で資産形成を進めることで、リスクを軽減し、安定した運用成果を得られる可能性が高まります。しかし、長期投資にもいくつかの注意点があるため、事前に理解しておくことが大切です。
①短期的な値動きに一喜一憂しない
長期投資では、株式市場や投資信託の価格が短期的に変動することが避けられません。市場が下落した際に焦って売却してしまうと、投資の成果を十分に得られない可能性があります。長期的な視点を持ち、値動きに動じない姿勢が成功の鍵です。特に、ドルコスト平均法(定額購入法)を活用している場合、価格が下がるほど多くの口数を購入できるため、下落局面でも冷静さを保つことが重要です。
②分散投資を徹底する
1つの商品や市場に集中投資をすると、特定の市場が不調だった場合に大きな損失を被るリスクがあります。そのため、地域や業種、資産クラス(株式・債券など)を分散することでリスクを分散することが大切です。つみたて投資枠で選べる商品には、分散投資に適したものが多いため、それらを活用してリスク管理を行いましょう。
③定期的に運用状況をチェックする
長期投資といえども、完全に放置してはいけません。年に1〜2回程度、ポートフォリオ(保有資産の配分)の状況をチェックし、自分の投資目標やリスク許容度に合っているか確認することが必要です。また、必要に応じて投資先や配分の見直しを行うことで、長期的に効率的な運用を実現できます。
④投資目標を明確にする
長期投資を成功させるためには、明確な目標を設定することが重要です。「老後資金を20年かけて準備する」「10年後に教育資金を作る」など、具体的なゴールがあれば、途中で投資をやめるリスクを減らせます。また、目標を達成するための金額や期間を計算し、無理のない積立額を設定しましょう。
⑤手数料や税制の変更に注意する
長期投資では、運用期間が長い分、手数料の影響が積み重なりやすい点に注意が必要です。投資信託の商品選びでは、信託報酬(運用中の手数料)が低いものを選ぶことが重要です。また、税制や制度の変更も定期的に確認し、新NISAの非課税枠や運用ルールの変更点に対応できるようにしておきましょう。
本記事では、2024年からスタートした現在のNISA制度の中で注目される「つみたて投資枠」について詳しく解説しました。つみたて投資枠は、長期的な資産形成を目指す初心者から経験者まで幅広い投資家にとって非常に魅力的な制度です。
特に、非課税枠の拡充や非課税保有期間の無期限化といった改正ポイントは、従来よりも効率的に資産を形成する大きなチャンスを提供しています。また、手間のかからない積立設定や分散投資が可能な商品が揃っているため、投資初心者でも手軽に利用することができます。
新しいNISA制度を最大限に活用し、将来にむけた資産形成を始めてみませんか?少額からでも始められるつみたて投資枠は、あなたの未来を支える大きな一歩となるはずです。
【著者】
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